VIOLENT VIDEO INFO ARCHIVE

本拠は http://m4oism.org/xxx

死道

■スペクテイターズ

休日を利用して市内の救急病院に行った。何も精神以外に急を要するような外傷
を負っているわけでは無いし、家庭ヤク漬けによる中毒症状が起こったわけでも
無い。それは金払ってスプラッタ映画などを摂取せずとも自傷マニアに頭を下げ
て手首を切って見せて貰わなくても、己の特殊な欲求を満たす方法を思い付いた
からである。

特定の時間帯を見計らい、車で市の郊外にある大型総合病院に乗り付ける。関係
者や収容患者の身内のフリをして入場、無料。病棟内の適切な位置に陣取って簡
易ジャンク(orデスファイル)劇場の完成。後はコーヒーでも飲みながら舞台に
現れる出演者を待てばいい。

まずはバイク事故か何かだろう、頭部から鼻先にかけて大きく切り裂かれた若い
男性が搬入される。結構な出血量で担架が走った跡に血液が点々と落ちている。
次はよく分からんが、とにかく血塗れの初老男性。重体や絶望的な状況とはこう
いうのを指すのだろう、息があるのかどうかも怪しい。

上記の映像を飽きるまで虚ろな目で眺める、無料。

「もう何を見ても効果が出ない」
「小動ブツをやるのはしばらく控えようと思う」
というやつが居たらやってみると良い、一時凌ぎにはなるだろう。

ちなみにゾンビ等の特殊メイクで有名なトム・サビーニがベトナム戦役に従軍し
た折に、
迫撃砲を食らってバラバラになった人間」
重機関銃でハチの巣になった人間」
を間近で見た経験が己の技術の基礎になったと嬉々と語っているインタビューを
見たことがある、尊敬に値する態度だと思った。


■美術鑑賞会

@臓物、美術観賞会が三重県立美術館にて開催された。街に貼り出してあった
「頭のおかしい白人画家の展覧会」ポスターに興味を持った安東の呼集により、
1人の爛れた知人が参加した。

初夏の日差しにやられ、全身にジンマシンを発症させながらルート23を自動車で
南下する。県庁所在地である津市に入った時、脇道からデカイ右翼の街宣車が割
り込んできて私たちの進路をさえぎった。
イモ軍歌を流しながら鈍行するので、ヒステリーを起こした知人がダッシュボー
ドやフロントガラスを殴る。私は窓を開いてタバコに火を点け、外に吐き出した。
冷房の効いた車内に外からの熱気と舌足らずの演説が入り込んでくる。
ルート23を逸れて市街地に入る。護国神社の前にも右翼者が溜まっており、日の
丸や菊の旗がゆらいでいる。その横を南部連合旗の貼られた私の黒い車が走り去
る。国体より田舎者のレッドネック精神こそ真の右翼だと思っている。

美術館の駐車場に車を停めて外に出る。美術館へと続く道を歩きながら、怒りに
収拾がつかなくなった爛れた知人が「日本人はだせえ、日本人はだせえ」と言いな
がらきれいに植えられた生垣に蹴りを入れて穴を空けている。
私が「もうすぐイカレた外人の絵が見られるから我慢しなさい」と刃物を突き付
けてなだめると大人しくなった。
美術館のゲートをくぐって中に入ると、奇矯な2人組に気付いた係員がさっそく
対策に乗り出した。私たちは警備員やら職員やらに囲まれるが「俺たちはビリー
とワイアットだ、北の方じゃ大物だ。どんな祭でも顔を出す」という事を説明す
るとタダで入れてくれた。私たちは刺さる視線を背に『子供と障害者は入場無料』
という看板を見て見ぬふりをしながら展覧場へと入った。

初めは風景や静物の油絵が展示されている。小さなキャンバスにではあるが、広
い草原にぽつんと描かれた要塞の絵が気に入り盗もうと思ったが、警備員の執拗
な監視により出来なかった。
その後は、防波堤や波打ちぎわを暗い油彩で描いた物が続く。中には私の好きな
題材で、数多の名画家が絵に残した『放蕩息子の帰還』も展示されており大いに
満足する。写実主義に則った初期作品群のフロアを出て、次のフロアへ移動する。
作品は年齢を重ねるに併せて展示されているが、だんだん画家の頭が不味い事に
なっていくのが分かって良い構成だと思う。
宗教絡みの絵が増え、自画像と称したドクロの絵が並び、異常にペストに執着し
た作品が続き、昆虫と人間を組み合わせた奇怪な人物画が出始める。挙句に、キ
ャンバスの至る所に苦悶の人相が描かれた都市が描かれまるで漫画「ベルセルク
で出てきた蝕のような光景が続いていた。

田舎の美術館も舐めたものじゃないなと考えながら体に悪い飴を舐める。爛れた
知人も御満悦のようで、鑑賞中に2〜3回ほど共鳴の奇声を上げてその度に私は警
備員との折衝に追われた。
私たちは何とか無傷で鑑賞を終え退館した。ダイナソーjrのジャケットみたいだ
ったという共通の印象を述べ合い次に予定されている頭のおかしい売女に美術論
を打つという目的を果たす為、すぐ近くにある売春小屋に向かって移動を始めた。


■映画鑑賞会

幼少年期、スプラッターにはまり過ぎて社会への順応性を失った。そんな社会的
地位の著しく低いバイオレントヴィデオスタッフが集いLAND OF THE DEADを観
に行った。彼我の口ぐせは「どんな残酷な映像を見ながらでも肉が食える」だ。
俺たちは来るべき最終戦争に備え、戦場カメラマンを目指して国道沿いに転がる
小動物の轢死体を撮ったりしている。

一行はDAWN OF THE DEADを彷彿とさせる大型モールのシネコンに入った。窓口
で係員に「俺たちは精神年齢が老人だからシニア料金で観せろ」という旨を伝え
たが、警備員を呼ばれそうになったので仕方無く実年齢に相応する料金を払った。
スタッフの一人が「兄貴、肉が無えと始まらねぇ」と言うので、売店でジャンボ
フランクを買って与えた。当然、自分の分も。元の味が無くなるほどマスタード
とケチャップを塗りたくってフェラチオみたいに口に突っ込んで指定のホールへ
向かった。

自分で言うのは何だが、俺たちは最高の客だ。だから係員のネエちゃんも最高の
席を用意してくれているはずだ。そう信じて疑わなかったし、またその権利を有
している。実社会で徹底的に冷遇されている私が、ここで優遇されずに一体どこ
で優遇されるというのか? 精神病院の特等室とでも言うのか??
興奮して客の大半を占めるデカいブラジル人と肩がぶつかった。いつの頃からか、
私の住む街に大量のブラジル人が流入してきてのさばるようになった。私は先祖
代々、500年以上この地に土着している。だからこそ寛大だ。許してやるからさっ
さとこの街に居る日本人をみな殺しにしてくれ。そう思うが、私を睨み付けるブ
ラジル人の目は冷たかった。

いつもクールな兄貴の様子がおかしいというので、スタッフの一人から鎮静剤が
与えられる。トイレに行った私は錠剤を噛みしめ蛇口をひねり臓腑に流し込む。
こんな物で埋めても埋めても横たわっている死体のような不安や呵責は消えない。
一時的に抑える方法は数分後に始まる映像をアタマに叩き込む事である。


■投擲

通行人に糞を投げたり、エアガンで撃つのが流行ってるようだが下品で卑劣な犯
行という見方が一般的だ。精液もしかり。そこで投げる物を臓物に変えてみたら
どうだ? モノによっては精神的かつ哲学的なクールさを加味することができる。

臓物にはプラッチックや糞や精液では出せないフレーバーのあるこった!

入手法については食肉加工業のサイトを見たら「解体から発生する内臓、原皮、
骨等の処理加工、販売も併せて行うことで収益を得ております」等と書いてある
んで、適当な理由を作って手に入れて欲しい(生物の授業で使うとか、自主制作
映画の小道具に使うとか)。多分、食べるための肉よりは安いと思う。


■焼肉ショップ

こんばんわ、BECKです。好きな言葉と行為は『換骨奪胎』です。
日曜日、新作ゾンビ映画の試写会をやってそれからダチ公と焼き肉屋に行った。

そこで我々のスペックを計るためなるべく臓器を食べようという話になり
牛の『心臓』『肝臓』『大腸』
豚の『舌』『胃袋』『子宮』を注文した。

臓器と死肉が運ばれ焼こうとするがテーブルのコンロがぶっ壊れており 火力不
足でまったく焼けない。 人間嫌いなので、店員呼ぶとか面倒臭いことはしねえ。
臓物主義の名に賭けてほとんど生焼けで食った。 つらい晩餐だったぜ。
参考資料:http://syoku-niku.jp/

因みに腐乱体のフレーバーを嗅ぎたい人は、 各部位を集めてコンセントの抜け
た冷蔵庫に2WEEKほど放置しましょう。


■特殊観光地宣言

何の観光資源も持たない有り触れた住宅街や田舎町が突如、観光スポットと化す
ことがある。それは陰惨な殺人事件が起こった時にである。こと幼児殺人や猟奇
殺人、連続殺人事件になると その観光的価値は飛躍的に上昇する。

私は奈良の幼女殺人事件が起こった翌々日、たまたま現場近くの駅を通りかかっ
たのでソコで降りた。何の味気も無い地方都市を歩いているだけなのにサツに尾
行されたり、パトカーに横付けされたり角材を持った男性住人に威嚇され、若い
女やババアに腐った肉にわいたウジを見るような目で睨まれたりとCoolな出来事
が手前勝手に降りかかってくる。

平和と飽食と貧富の差を得た社会は精神異常者の絶対数が底上げされる。これか
らも弱者を標的とした殺人は増え起こり自分の身近において発生した場合、アナ
タ方に出来ることは悲しむことでも憤ることでも無くその場に赴き狂気の渦中に
触れる錯覚を愉しむ事のみである。当事者以外にとっては娯楽、今はもうソレで
しか無い。


■許されざる冒涜

安物のスーツにグラサン&鳥打帽といういつもの成りでレンタルヴィデオ屋のキ
チガイコーナーに突っ立ってたら田舎カップルが今夜のFUCKのBGVでも求めてか
互いの身体を密着させながら現れた。

帰宅2分後にはケモノの如く腰振ってそうな勢いで私の進路を塞いだり怖気の走
るようなセリフを耳元で囁きあっているのは、心の広い私なら充分許容できたが
国産ブタが突如、この俺様を目の前にして私が神の如く崇め、父のように慕って
いる映像作品に向かって「キモーイ、キモーイ」とか5〜6回ほどホザきやがった。

ブチ切れると共に己の中の「見えざる太陽」ことMen of 731が目覚めて、お前を
キモくしてやろうか?? という統帥部の意向により死に至る36時間の全過程が
脳神経の伝達速度に乗ってフルカラーで映像化され最早、生物兵器と言っても差
支えない段階で気付いたら俺しか居ねえ。

まあ、こういう脳の一生使わないような機関が一時的に駆動する瞬間というのは
射精以上のエクスタシを伴うがアタマをモニタに繋げて中身が映像化されるよう
なSFチックな未来に生を受けてみたかったね。