世界地図

まともな教育を受けているヤツがこんな場所（華氏７３１）
に来ているとは思わないので明言するが、学校の授業とは是
ヒマ潰しとの戦いであった。私の収監されていた低能学校で
は約１００％の生徒が授業中に仮眠を取ったり、イヤホンで
音楽を聴いたり、こっそりマンガ本を読んだり、授業をサボ
って便所の売女と１発ヤってたりしていたが、己の場合は社
会科の世界地図さえあればどれだけでも時間が潰せた。

使用法はいくらでもある。日本地図の部分では（脳内）『信
長の野望』がプレイできるし、ヨーロッパ地図（北アフリカ
含む）の部分なら（脳内）『アドヴァンスド大戦略』がプレ
イできる。他に猿岩石よろしくユーラシア大陸横断のシミュ
レートなどもできるし、現在なら流行のイラク湾岸戦争ネタ
も可能だ。

孤独でヒマな時間を潰せる能力こそ真の教養だ、と私が結構
あてにしているユダヤ人学者が言ってた。クラスにまったく
友人知人が存在しなかった（別のクラスには居たがソレはま
た別の御話）私はそれを信じてひたすら地図アソビの研鑚を
重ね、靴を履き潰すように何冊も地図を消費した。それは地
図が最大侵出線や進攻経路＆戦闘地といった書き込みで溢れ
使い物になら無くなるからだ。そういう時は社会科の教室に
行って大量にストック（何故か新品）されている地図を鹵獲
してソレを使用した、学校の備品はパクる為にあり。

事が本当の社会科の時間になると真骨頂を迎え、通常の教書
に加え、勝手に持ち込んだ資料を使いより精巧なシミュレー
トを行えた。末期的には普墺戦争やスペイン内戦などマニア
ックな戦史にまで手を出し１時間や２時間などあっという間
だった。お陰で私の成績は地歴関連は全年を通し首位に立つ
も、その他がクソ以下になるという極端な状態を保っていた。

何ごともやり過ぎはバカだという事実だが、こういうアホは
誰でもやっていることなので、さらに不毛な遊びをひとつ紹
介して筆を折りたいと思う。

■人工姉妹都市

趣旨：自分の住んでいる都道府県や地域を外国の都市や地形
に強制的に置き換える。

では一例として、現在己が棲息している紀伊半島東岸の諸都
市をアメリカ合衆国の東海岸地域の都市に置き換えてみたい。
海岸沿い−南北の関係−都市の配置−が似ているという理屈。

（北部）
桑名：ボストン
四日市：ニューヨーク
鈴鹿：フィラデルフィア
亀山：ピッツバーグ
津：ワシントンＤ．Ｃ
松阪：リッチモンド
伊賀：インディアナポリス

（南部）
伊勢：アトランタ
鳥羽：ジャクソンヴィル
尾鷲：マイアミ
答志島：キューバ
管島：ハイチ

以上の変換した都市を知人と交わされた会話に当て嵌めると

「ニューヨークはもう終わり」
「ワシントンＤ．Ｃ市民は調子に乗っていると思う」
「お前はピッツバーグで一生ＳＭ蝋燭作ってろ」
「リッチモンドから下は不要」
「台風でマイアミ水没！」
「来年の夏はキューバだ」

など会話が途端に異国情緒あふれるモノになり、まるで洋画
の字幕のようだ。それに他市民への悪口罵倒を言ったりする
時に隠語の役割を果たす事ができる。他の地域では東京都な
らオーストリアがそれらしい形だし、大阪府ならまさにイス
ラエル、新潟県なら色んな部分を削ればロシアが面白そうだ。

それでは、しょうもない人生を送っているだろう皆様もお住
まいの地域を変換してムダな時間を過ごしてみて下さい。以
上、世界地図は楽しいという話でした。今宵はこれにて他界。